世の中で活躍する人たちが、どんどん年下になっていく。「この人も年をとったな」と思っても自分のほうが年上だったり。
そんなおじさんになると、いろいろとガタがくる。
老眼になる、肩が痛い、腕が上がらない、膝が痛くなる、モスキート音が聴こえない、ダイエットしても痩せない、記憶力が悪くなる、感動することがなくなる、ぱっと思いつくだけでもこんな感じだ。
だが、悪いことばかりでもない。
春になると苦しめられてきた「花粉」。重度の花粉症だった私はこの季節、ティッシュボックスを手放せなかった。流れ出る鼻水をふき鼻はトナカイのように真っ赤に、痒くて目をかきすぎて目はウサギのように真っ赤になっていた。
しかし、今春は周囲の苦しみをよそに症状がこの上なく軽微。老化により、花粉を敵とみなさなくなった体が、私を花粉症の苦しみから救ってくれたようだ。
老化も悪いことばかりじゃない。人生捨てたもんじゃない。